婦人科系

子宮筋腫について

貧血

過多月経、頻発月経、不正出血をなぜちぇっくしなければならないかというと、長期に渡って出血が続くと、鉄欠乏性貧血が起こるからです。もともと女性は毎月の生理や妊娠出産などによって貧血の人が多いものですから、その貧血がさらに助長されると、体にいろいろな悪影響が出てきます。

一般に鉄を原料にして作られるヘモグロビンが12g/dl未満だと貧血と診断されるのですが、子宮筋腫の患者さんの50%強が12g/dl未満、過多月経、頻発月経、不正出血のある人は60%が11g/dl以下であったという報告もあります。8r・dl以下の人も珍しくありません。

 

子宮筋腫の場合には、毎月少しずつ出血がくりかえされているので、ゆっくり慢性的に貧血の状態が進みます。ですから失血量の割には普通に日常生活を送ることができ、中には貧血に気づかない人もたくさんいます。

でも、実際には失血によって、血液中の酸素がふそくしているのですから、なんとなくだるい、つかれやすいといった症状がつづき、やがてなんでもない運動、例えば上がりなれている階段や坂などを上がるときも、心臓の動悸や息切れなどを感じるようになります。病院でみてもらうと心肥大がみられ、心雑音なども聞かれるようになります。
これらの症状はすべて慢性の貧血によって心臓や肺に過度の負担がかかっているために起こると考えられています。