婦人科系

子宮筋腫について

漢方薬

“漢方薬の入手方法現在の日本では、東洋医学の専門家の診察を受けられる機会は、あまり多くはありません。漢方薬を試してみたい方には、まず、今かかっている病院で、「漢方薬を試してみたい」といってみることをおすすめします。というのも、子宮筋腫に対し…

子宮内膜症、子宮腺筋症 等乳腺症

子宮内膜組織が、本来の子宮内腔以外の場所で増殖する病気が子宮内膜症です。とくに卵巣、腹膜、腸の表面などにできやすいといわれています。この内膜組織が子宮の筋層にできた場合を、とくに子宮腺筋症と呼びます。 子宮内腔の内膜組織は月経ごとに排出され…

鎮痛剤

子宮筋腫の症状の中でも、とくにつらいのが月経時の痛みでしょう。痛みが強い場合には鎮痛剤を使用しますが、鎮痛剤の服用に際しては、いくつかのポイントがありますので説明していきましょう。第一に、「からだに悪いから」という理由で、鎮痛剤を飲まない…

手術を選ぶ

また、手術を選ぶ場合には、子宮筋腫の筋腫の部分だけをくり抜く「核出術」と、子宮を全部摘出する「全摘術」とがあります。手術を選ぶことは決まったとしても、貧血や子宮内膜症の合併があるかどうかで、手術前にそれらについての薬物治療が必要かどうかと…

子宮筋腫は「オトナの女」の病気

通常の超音波検査や内診では発見がむずかしいような、ごく小さい筋腫をもつ人も含めると、驚くことに三割ほどの女性が子宮筋腫をもっているものと考えられます。また、発見される年代のピークは四○代ですが、初潮年齢の低年齢化と閉経年齢の高齢化の影響を受…

妊娠初期に発見される場合

まったく症状はないのに、子宮筋腫と診断されることもあります。とくに「妊娠」ということがらに関連して、筋腫が発見されることは少なくありません。 妊娠の有無の診断は、まず、妊娠反応ではじまります。それが陽性ですと、次に超音波検査に進みますが、こ…

鉄欠乏性貧血の確認

子宮筋腫が疑われる場合、まず最初に行われる血液検査が血算の検査です。血算とは血球計算の略で、赤血球、白血球、ヘモグロピン(血色素)など、血液の主成分の数値のことをいいます。「中年女性の貧血をみたら、子宮筋腫を疑え」というのが臨床医のセオリ…

子宮の構造

子宮の下側(頚部)は陸とつながっていますが、上側(体部)はどこの臓器にもつながっていません。そして、子宮の背中側には直腸が、おなか側には勝眺があります。そのため、子宮に筋腫ができると、その位置や大きさによって、直腸や勝眺の圧迫症状が生じる…

「ホルモン・バランス」と子宮筋腫

エストロゲンの分泌量やレセプターの数には個人差があります。したがって、最初は同じように小さな「筋腫の芽」をもっていても、ある人はそのままで、ある人は大きくなっていく、ということが容易に起こりうるのです。 また、ある特定の人の筋腫が、あるとき…

今単発性と多発性

子宮筋腫は、通常は多発性です。多発性というのは、いろいろな場所に発生するということで、子宮筋腫の場合でしたら、たいていの患者さんは複数の筋腫をもっているということになります。しかし、産婦人科で、「○センチ大の筋腫が一個あります」というような…

子宮の構造や働き

子宮と卵巣は女性特有の臓器です。子宮と、子宮に密接な関係のある卵巣についての知識は、子宮筋腫の検査、治療について理解するのに、欠かすことができません。では、このふたつの臓器の構造や働きについて、詳しく説明していきましょう。 今女性の肉体上の…

子宮を摘出しても女性は女性

先にも申しましたように、日本ではまだまだ「子宮をとってしまったら、女性ホルモンがなくなり、男のようになって、セックスもできないのじやないか」と思い込んでいるご夫婦が意外と多いのです。ここで正しい知識をお話ししておきましょう。子宮筋腫で子宮…

卵巣腫傷

卵巣は茎状の組織により、子宮とつながっている。卵巣嚢腫で、この茎状の組織がなんらかの原因によってねじれた場合が、卵巣嚢腫の茎捻転と呼ばれるものだ。茎状の組織(卵管、靭帯)がねじれると、その先にある腫傷(コブ)への血流が遮断され、血液が滞留…

内容物によって三種類に分類

袋状の病変と細胞増殖によるもの 卵巣が大きくなる病気(卵巣腫癌)は、大きぐ「卵巣嚢胞」と「真性腫傷」に分けられ、子ども(ときには新生児にも)から高齢者まで幅広い年齢層にみられます。 卵巣嚢胞とは、中に液体の入った袋のようなもので、その代表が…

稀発月経

通常の月経周期(月経開始日から次の月経開始前日までの期間をいう)は二五~三八日である。二八~三○日と考えている人も少なくないが、二五~三八日のあいだであれば異常とはいえない。この月経周期が三九日以上である場合をき 稀発月経というのである。月…

変性してしまう

子宮筋腫は続発性変化をする場合があります子宮筋腫は良性の腫傷ですから、後述するように、がんのような悪性の腫蕩に変化することはありませんが、そのままの状態で経過するわけでもありません。ほとんどの筋腫は、続発性変化(二次的変化・続発変性)とい…

びら

婦人科を受診して「びらん」と診断されたことのある人は少なくないと思います。ぴらんとは、組織表面の上皮細胞がなくなって、むけたようになっている状態をいいます。これがほんとうのびらん、「真びらん」です。しかし、実際に真びらんの患者さんはほとん…

機能性出血

機能性出血とは、生殖年齢にある女性で器質的病変(子宮ガンや良性腫傷など)ではなく、機能的なホルモンのアンバランスが原因となって起こる出血である。「出血性メトロパチー」ともいう。視床下部、下垂体、卵巣の系統のいずれかに、なんらかの故障が起き…

無月経

月経予定日が過ぎても月経のない場合を無月経という。無月経の原因として考えられるものは、鎖陰と子宮の異常、卵巣の異常、中枢神経系(間脳下垂体系)の異常の四つである。、、、鎖陰によるみかけの無月経は、実際には月経出血があるのだから、真の意味で…

頚がんの検診と体がんの検診は違う

まず、通常の子宮がん検診には、体がんの検診は含まれていない場合が多いことに注意してください。頚がんの症例数が多かったことと、検査が簡単なために、子宮がん検診といえば、一般に頚がん検診のことなのです。 市区町村が行う子宮がん検診では、問診で「…

不正出血があったら要注意

体がんの場合は、その初期から不正出血がみられるのが特徴です。また、体がんの前がし 患うん状態といわれる子宮内膜増殖症も不正出血の原因になります。私の経験では、体がんの患者さんの九○%が不正出血を症状としています。まったく症状のない体がんは五…

頚がんの治癒率は高い

子宮がんによる死亡率は、とても低くなっています。日本女性のがんによる死亡率をみると、一九五五年から一九七四年ごろまでは頚がんと体がんを合わせた子宮がんの死亡率が、胃がんに次いで二位でした。ところが、その後急激に低下し、一九八六年からは九位…

外陰炎

女性の外陰部は汚れやすい。形状(とくに起伏が)が複雑で、汚れがたまりやすいこと、また尿、月経、おりものなどのため、日常的に刺激を受けているためだ。 、 、 、 外陰部のかゆみを総称して、外陰癌捧症と呼ぶ。かゆみの程度はざまざまで、ひどくなると…

子宮下垂、子宮脱

本来、骨盤のなかの正常な位置にあるべき子宮が、なんらかの原因により、病的に下降(下垂)したのが子宮下垂であり、子宮脱である。下降の程度により、それぞれ名称も異なってくる。つまり、図のように少々下垂してきた状態を子宮下垂、さらに下垂した段階…

子宮筋腫があるとおりものもふえます

子宮筋腫があると、失禁とまちがえるような水っぽいおりものが出る場合があります。子宮の内外には、栄養血管がびっしりと張りめぐらされています。子宮のどの部分に筋腫ができても、その血管は圧迫を受けたり、血流が悪くなって、うっ血を起こしやすくなり…

筋腫が大きくなるのにはエストロゲンが関与します

これまでにわかっていることは、「子宮筋腫の発育(筋腫が大きくなる)には、卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンが深く関係している」という点です。このことはすでに多くの医学者たちが承認しています。 しかし、「なぜエストロゲンが深く関係し…

手術法もいろいろ

手術は、病状がかなり進行していて、自覚症状が強い場合、ホルモン療法の効果が芳しくない場合、再発をくり返す場合、不妊の治療もかねている場合、他の疾患との関係でホルモン療法ができない場合などに行います。 子宮内膜症の手術は、摘出する範囲によって…

子宮筋腫は良性の腫瘍

子宮筋腫は婦人科の腫瘍の中では最もポピュラーなもので、頻繁に見られる病気でありながら、その実態はというと、まだまだわからない部分がたくさんあるのです。実はなぜ筋腫ができるのか、その発生の期限や下人さえもはっきりしたことははんめいしていませ…

子宮筋腫があると流産しやすくなります

正常な妊娠での流産率に比べて子宮筋腫のある人が妊娠した場合の流産率が高いことは、いろいろな論文で報告されています。理由は筋腫ができると子宮内膜が平らでなくなるので着床がうまくいかず、せっかく妊娠しても流産しやすくなってしまうのです。 また、…

子宮内膜症の検査法

子宮内膜症の診察も、まずは問診、内診から始まります。さらに超音波検査(エコー)、血液検査が行われます。 問診では、月経の量や月経痛の程度、生理以外の下腹部痛、流産の経験、不妊期間などについて尋ねられます。 内診では、子宮が周辺の臓器と癒着し…