婦人科系

子宮筋腫について

妊娠初期に発見される場合

まったく症状はないのに、子宮筋腫と診断されることもあります。とくに「妊娠」ということがらに関連して、筋腫が発見されることは少なくありません。


妊娠の有無の診断は、まず、妊娠反応ではじまります。それが陽性ですと、次に超音波検査に進みますが、この時点で子宮筋腫が発見されることがあります。
妊娠すると、エストロゲンの分泌は急激に増加します。そのエストロゲンによる刺激に反応して、子宮筋腫は大きくなるわけですから、妊娠すると筋腫は急速に大きくなります。
ただし、大きくなる速度には、かなり個人差があります。そのため、これまでに超音波検査をしていて、子宮筋腫が発見されていなかった人が、突然「筋腫がありますね」といわれて、びっくりすることもあるようです。
しかし、妊娠の初期には子宮の壁の一部が厚くなることがあり、これと子宮筋腫との区別が、一度だけの診察ではつけられず、経過観察が必要なこともあります。命妊娠中期で突然見つかることも子宮筋腫がとても小さい場合、妊娠初期の超音波検査では発見されず、妊娠一五週から一一○週くらいになって突然発見されることも
あります。


とくに自覚症状はなく、この時期の定期検診での超音波検査で見つかることもありますが、おなかを触ると、やわらかめのしこりのようなものがあり、そのことに気づいて検査にこられる人もいます。
また、急におなかが痛くなって、診察を受けたら、その痛みの位置に子宮筋腫が発見された、という場合もあります。
’流産をきっかけとして「妊娠かな」と思っていたら、出血や下腹痛がはじまり、超音波検査をしてみると、受精卵の着床がうまくいかずに流産していた……。
そんなおりに、子宮筋腫が見つかることもあります。